なぜ叱る育児はやめたほうがいいのか?

子育て
記事内に広告が含まれています。

近年よく耳にするようになった「叱らない育児」。

今回は「叱る」という行為にフォーカスを当てていきたいと思います。
「叱る」ことで子どもの発達にどのような影響があるのか、「叱る」ことで本当に間違っている行動を認識し、次回以降正しい行動をとることができるのか?など気になるポイントについて論文などで立証されているデータと共にご紹介していきます。

💡この記事はこんな人におすすめ

① ついつい叱ってしまって、後で罪悪感を覚える人
② 「叱らない育児」に興味がある人
③ 叱ることによる発達への影響を知りたい人

「叱る」ことはなぜ良くないのか?

なぜ叱りたくなるのか?

過去に叱ったことで相手が正しい行動を取ってくれたことを通して、「叱る = 相手を変えるための行動」と解釈し、意味があると錯覚してしまうこともあれば、公共の場で子どもが悪いことをした時に叱らないと、周囲にいる人から「叱らないから悪いことをするんだよ…」と言ってるかのような冷たい視線を浴びて叱らないといけない圧力を感じたり、様々な背景があるかと思います。

叱ることで相手の行動が変わる経験をしたことで叱ることの効果の高さを実感することが多いと書きましたが、それは恐怖で支配しているだけだからです。叱られる側の立場に立ってみるととてもネガティブな感情体験となります。

叱って正しい行動をとったとしても、叱られた側は何も学んでない?

叱られている側の脳内では驚きのことが起きています。

叱られるとき、叱られる側はネガティブな感情に支配されます。そのネガティブな感情によって扁桃体が活性化し、脳は防御システムを作動します。防御システムを少し噛み砕いて説明すると、それ以上ネガティブな感情を体験しないように、脳はそれ以上思考するのをやめてシャットダウン状態に入ることです。その結果、叱られた側は「この状況から脱却するにはどうしたらいいか」「どうしたら叱られなくなるか」という思考に入ります

その結果、側から見ると望ましい行動を取っているように見えますが、叱られている側は「叱られるのを終えるためにどうしたらいいか」というその場しのぎの対応しか学びません。本来教えたかった、その場での望ましい行動となぜそのような行動をとるべきなのか、次回以降はどうしたらいいのかという学びには繋がっていないのです。

叱った側は好ましい行動をとってもらっているので、相手はなぜ叱られたのか理解した上で好ましい行動をとっただろうと思い込みますが、実際はそんなことありません。

「叱る」前に私たちができること

叱ること自体を手放すのは長く取り組まないといけないので、すぐに変わることではないです。ただし、日々の生活をする上で、叱る前に親としてできることもたくさんあります。今回いくつかの本を読んで自分なりに生活に取り入れたものを紹介します。

理想的な行動をとることができない背景を考える

例えば、こどもがお皿から食べ物をわざと床に落としたり、スプーンをテーブルに叩きつけたり(実際我が家で起こってる問題行動)、何かしらの問題行動を起こしているとき、なぜそれをしているのか行動の背景について考えています。

背景としては大きく二つあるのではないかと考えていて

  1. その状況で取るべき正しい行動を知らない
  2. 正しい行動は知っているが、何かしらの理由でその行動を取っていない

正しい行動を知らない場合は、まず親が教えてあげる

その状況で大人が当たり前だと思っている対応を無言で子どもにも実行してもらうことはあまりにも理不尽です。なぜなら子どもにとってはそれが初めての体験でルール自体を知らないからです。そのため、叱る前にルールを共有してもらうことが大事になります。

実際我が家ではよく図書館に行くのですが、図書館に行ったばかりの頃は大声で話したり、館内を走り回ったり、図書館内では不適切な行動を取っていましたし、職員に注意されたこともありました。正直こどもなんだし大目に見てよ〜と思ったこともあったのですが、子どもにルールを知って、守ってもらういい機会だと思い、少しだけルーティンを変えました。

変えたポイントは一つだけ。入館前に毎回息子を足止めし、「図書館は本を読む場所だから、アリさんの声で話そうね。他の人も利用してるから歩こうね」と伝えました。もちろんすぐにこのルールを守ることはできなかったですが、今ではルールも覚え、入館前に自ら「保育園では小さい声で話すんだよね、歩くんだよね」とルールの確認をしてくれます。

当時の息子はまだ2歳半くらいでしたが、この歳でも正しい振る舞いを伝え続けて模範してると伝わるのか〜と感動した記憶があります。

問題行動の裏にある意図を考える

もう一つ大事なのは、問題行動を取っている行動の裏にある意図を考えることです。特にその行動をとることができたり、以前はできていたのにある出来事を境に急にできなくなったり、子ども側の心情の変化がないか観察するのが非常に大事です。

我が家は年子の兄妹ですが、娘が歩くようになり、自己主張が強くなってから、息子の問題行動も目立つようになってきました。例えば、お皿からご飯を落としてみたり、スプーンをテーブルに叩きつけたり…これらの行動を起こしていたときの私の対応についてある日考えてみました。

考えていて反省したのが、娘が歩くようになってから、どこかに頭をぶつけないか階段から落ちないか不安で基本的には娘の姿を必ず目で追っていたり、娘がご飯を落としても正しい行動を提示できていなかったり(まだ1歳過ぎだし、多少はしょうがないか〜と大目にみてた)、改善が必要なポイントだと思いました。

おそらく息子からしてみたら、親に注目してほしいという意味でしている問題行動もあれば、家でのルールの再確認をしていたんだと思います。要は親が試されていたのです。そのルール内だったらどこまでやってよくて、どこからはダメか。

叱るシチュエーション自体をなくす

例えば、子どもが毎回ティッシュを箱から出したり、トイレットペーパーを引っ張ったりイタズラされることでストレスを感じているのであれば、ティッシュを子どもが届かない棚の上に置いたり、トイレの扉を閉めること自体で防ぐことができます。

そのように親の努力でそのシチュエーション自体をなくすことができる場合は、なるべく無くしました。ただ発達上指先を鍛える工程でティッシュを引っ張ったり、トイレットペーパーを引っ張ってみたりしたくなるので、それを代替できるような機会を用意してそこは満たしました。

「叱る」ということにより詳しく知りたい方

今回のテーマに沿った、おすすめの本をご紹介します。

叱る依存は止まらない

この本はそもそもなぜ人間は叱るのか、叱ることで叱られた側はどのような影響を受けるのかなど叱るというテーマを科学的根拠と共に紐解いていきます。また、叱ることに慣れてしまっている人がなぜそのようなルーティンから抜け出すことができないかにも触れていて、大変勉強になりました。

自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方

子育てにフォーカスした内容なので、日常シーンにおける具体的なシチュエーションでの声かけのパターンが載っていて、明日からでも取り入れることのできる情報がたくさんありました!