【体験談】保育園からモンテッソーリ園に転園しました

おうちモンテッソーリ
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息子は1歳から認可保育園に通っていましたが、3歳になるタイミングでモンテッソーリ園に転園しました。転園先のモンテッソーリ園は日本では珍しく、モンテッソーリのおしごとの時間があるわけではなく、こどもの家のように一日中モンテッソーリの環境で過ごしています。

入園前にモンテ園について色々と調べていたのですが、実際の体験談が本当に少なく、どのような日常を過ごして、通う前後でどのような変化があるかなかなかわからなかったです。それなので、今回は我が家の体験記を記録してみようと思いました!

💡こんな人におすすめ

モンテッソーリ園に興味がある人
実際モンテッソーリ園に入園を考えている人

そもそもなんでモンテ園に転園したか

一日で多くの時間を過ごすのに、保育園でいいか疑問を持った

息子は1歳から認可の保育園に通い始めました。入園時はコロナ禍だったこともあり、玄関受け渡しだったため、保育園の様子は日々の連絡帳の情報とたまに公開される保育園の写真で判断するしかありませんでした。私自身保育園に通った経験がなく、おもちゃでずーっと遊んでいるもんなのかな〜ということにあまり違和感を持ちませんでした。

それがやっとコロナが少し緩和されて部屋の前までお迎えに行けるようになって、日頃どのようなかかわりを先生がしているのか、子どもたちがどういうおもちゃに触れているのか知ることができるようになりました。その頃お迎えにいると寝っ転がりながらトミカを走らせている息子の様子がありました。

そのとき、「家でも全く同じことしてるけど…これでいいのか…」と感じ、これが転園を検討する一番最初のきっかけでした。

もちろん保育園でも指先を使うような活動やお散歩など様々なアクティビティを取り入れてましたが、基本的には全員が怪我なく過ごせるように、チャレンジングな機会は少ないように感じました。例えばうちでは2歳すぎたくらいから徐々にハサミの活動を取り入れてたのですが、園では全員が危なくできるまではハサミは厳禁だったり…

このときに、他にはどのような選択肢があるのか?と調べ始めたことが学校選びの始まりでした。
どのような学校を検討したのかは以下の記事に詳しく書いてあるのでご興味ある方はぜひ!

モンテ園との出会い

園選びを始めた際は幼稚園やインターナショナルスクール、認可保育園を含めてかなり幅広く検討していました。そのタイミングで偶然「モンテッソーリ 子どもの家」を見る機会があり、子どもたちが集中している教室の環境や子どもたち自身の眼差しにとても惹かれるものがありました。

モンテッソーリ園はひとりで黙々とお仕事をしてるイメージが強くて、社会性が育ちにくいのでは…という懸念点がありました。ただし、映画の中ではやりたいお仕事が被ったときの仲裁の仕方や子ども達自身で会話をしながらお茶を楽しんでいる姿をみたりすることでその心配はあまりなさそうだなと思いました。

そこでモンテ園に絞ってもいいかもしれないなと思い、モンテッソーリ園を中心に学校選びを始めました。色々と調べていくとモンテッソーリ園と掲げていても、モンテッソーリのお仕事の時間が1日に1時間あるだけだったり、専門資格を持ったプロの先生がいなかったり、モンテッソーリの時間が長くても接し方がモンテの思想と違ったり…当たり前ですが、結構質に差があることを痛感しました。

学校選びを続けていくうちに気になるモンテ園が見つかりました。そこに子どもを連れて見学に行ったら、衝撃を受けました。見学はおおよそ1時間くらいだったのですが、ICクラスを担当している先生が子ども達の面倒を見て、園長先生と親が同室で対話するようなフォーマットでした。形式的な見学ではなく、基本的にはフリートークのスタイルで学校のことから日頃の子育てをしている中での疑問まで幅広く話をすることができました。

その横で子どもに対する先生の接し方にすごい感銘を受けました。また、見学に行ってた1時間の間で息子の行動を観察してフィードバックをしてくれたんですが、これが本当にすごかった…
ざっくりまとめると以下のようなことを伝えられました。

👀 園長先生からのフィードバック
  • ある程度自立はしているが、周りの大人が制限をうまく伝えられない影響で、どこまでが問題のない行動なのか理解できていない
    • 机に登ってしまったり、葉っぱを引っ張ってしまったり…自由と制限の制限がうまく本人に伝わっていない
    • 周りにいる大人が一貫した対応をとることで制限の部分の認識を深める必要がある
  • 困るような行動(おもちゃを投げたり、大声を出してみたり)をした後に必ずママを見るから、ママの注目欲しさにやってる可能性が高い
    • 下の子が生まれたことで親の注目が分散してると感じているため、息子と1対1の時間を作り、全視線を息子に向けるような時間を作ったほうがいい
  • 何か困った行動をとった時に親が早くに介入しすぎ
    • 子どもの行動には何かしらの意図があるので、危険なことや相手を傷つけることではない場合はそのまま様子を見て観察をすることも必要

保育園の先生と会話するよりも気付きが多くて、プロフェッショナルの先生がいることで子育ての心強いパートナーができるなと感じました。先生方だけではなく、学校の教室も素晴らしく、モンテッソーリの環境で丸々一日過ごせることに魅力を感じて、転園したいなと初めて思いました。

モンテッソーリ園が認可園と大きく違うところ

あくまでも息子が以前通ってた認可保育園といくつか違うところがありました。

自分たちでやりたい活動を選択する

登園してから自分たちがやりたいことを選べる環境にいるので、そのときどきで子どもたちが取り組む内容は違います。

息子もある日は朝登園してから、テーブルを拭きたいと言ってテーブルを拭いたり、食器洗いがしたいと言って食器を洗ったりしているようです。

先生は子どもたちの日々の様子を見ながら、少しずつよりチャレンジングなものを提案してくださっているみたいで、通い始めて1週間くらい経った頃には縫いさしを始めていて驚いたことを覚えてます。また、縫い差しやハサミの活動、アートなどで作った作品は定期的に家に持ち帰ってきます。

持ち帰ってくる作品の量を見るとやっていることの多さに驚いたり、子ども達との対話を増やすきっかけになってとても素敵だな〜と思いました。

おやつなども自分で準備する

認可保育園では栄養士さんが監修して作ったおやつが毎日提供されていましたが、モンテッソーリ園ではおやつも基本的に自分たちで準備して食べています。食べるものもその時々で変わり、園内に用意されているフルーツを自分たちで切って器に盛り付けたり、ときにはクラッカーを生地から作って焼いたりしてます!

息子は料理をすることが大好きなので、おやつを自分で用意できるのが楽しいみたいで毎日お迎えに行くと今日はこれを作ったんだよと嬉しそうに伝えてくれます。

モンテ園に通って気づいた変化

自律心が強くなったように感じる

認可園にいた頃は、公園に行く際も先生に靴を履かせてもらっていたり、お迎えのときも親が靴を履かせる光景が当たり前でした。そのため、息子は自分から靴を履いたり、着替えたりするのをすごく嫌がってました。

ですが、モンテ園に通い出してからは基本的に彼がやるまで先生が待ってくれるし、周りの子も基本的にはひとりで身だしなみを整えているため、家に帰ってきてからも自分で率先して着替えたり、朝靴を履くようになったな〜と感じる場面が増えました。

実はモンテ園に転園する前に一度一週間ほど体験入学をしたのですが、その時も全く同じような変化を感じました。(余談ですが、このときにモンテ園に適応するだけの力があるか、どのような性格の子なのか見極められていたみたいです😂)

何かできなかったことに対して寛容になり、再挑戦するようになった

一時期息子は自分が失敗することを極端に嫌がり、BRIOのレールがうまくはまらなかったり、レゴがうまく繋がらなかったことでおもちゃを投げてしまうという行動をよく目にするようになりました。この行動にある背景をあまり理解することはできなかったのですが、園内で「〇〇くん、ひとりでできてすごいね。一番最初に給食食べ終えてすごいね」などと褒める声かけをしていたようで、これが間接的に影響してたのかな…と今となっては思います。

ですがモンテ園に通い始めると基本的には自分の気が済むまでお仕事にチャレンジすることになります。しかも、自分がやりたいことをやるし、わからないことは先生が見せてくれるけど必要以上にできなかったことを咎めたりされることはしません。

そのため、通い出して1ヶ月ほどする頃にはもうできないことがあっても大癇癪を起こすことはなくなり、「どうやってやるんだろう?」と独り言を言って試行錯誤したり、「ママ、ここができないから手伝ってもらってもいいですか?」と言語化してくれるようになりました。(本当に先生毎日ありがとうございます…😭)

ただ、やっぱり学校だけで変わるわけではなく家庭が最も重要

家庭の関わりは重要

個人的に今回転園して一番痛感したのはここです。

モンテ園に通うもう一つの理由として、息子がかなり癇癪持ちで怒りの感情をうまく抑えきれず叫んだりものに当たったりする傾向がありました。あまりにも酷すぎて一時は逸脱した状態に近いのではと心配になるくらいでした…私自身も息子に怒鳴らないことに気をつけてはいたものの、自分の気持ちをうまく処理できずに爆発してしまったり、ときには夫婦喧嘩もしてしまったりで感情とはこう表せばいいのかと学んだのだと思います。

実際モンテ園に通って癇癪の頻度は減るなと思うようになりました。もしかしたら適度に難しいことを園でやっていることでエネルギーを適切に消費できているのかもしれないです。ただ、やっぱり気持ちが溢れると大声を出したりする傾向は変わりません。

ここが盲点だったのですが、モンテッソーリ園ではそもそもそのような感情になる機会が少ないようです。というのも、他の友達も自分たちのお仕事に集中していたり、やりたいお仕事がかぶっていても、他にも魅力的なものもたくさんあり、先生が適切に誘導してくださってるからだと思います。ただ、認可園の頃と違い本当に心強いのはもし動画や怒ったシーンを教えてくれれば適切な接し方を教えてくれると言われ何度かご連絡したことがあります。

まだまだ我が家では怒りに対する気持ちをどうコントロールするかは親子共々学んでいる最中ではありますが、それ以外では概ね今回の転園には非常に満足してます!まだ通い出して1ヶ月しか経っていないので、また変化に気付いたら追記しています✨